豪華装備で利便性が高い新型「PCX125」
原付二種と軽二輪の両クラスで、絶大な人気を博しているホンダのPCXシリーズ。

2010年デビューの初代から数えて4世代目となるモデルは、欧州のユーロ5や排ガス規制の対応でフルモデルチェンジ。
12年に燃費性能を向上した「PeSPエンジン」を搭載、14年に全灯火器をLED化、18年にはフレームをアンダーボーン構造からダブルクレードル式に刷新と、正常進化を続けているスクーター。
年間17,000台以上を販売するモデルの人気車種の理由として、車体が大柄でビッグスクーターのポジションに近く安定感があること。
コンパクトなサイズでも250のビッグスクーターと同等の快適性が得られ、スポーツ性能の高さも挙げられる。
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エンジンパフォーマンス
ユーロ5に対応しつつ競争力を高めるため、新たに開発した「eSP+」を採用したエンジン。
4バルブ化による出力向上とともに、優れた環境性能を両立。吸気効率の向上により、低開度から高開度までスロットルレスポンスの向上も図っている。
また、油圧式のカムテンショナーリフターの採用や、駆動系のアップデートをすることでフリクションを低減するとともに、新設計されたクランクシャフトにより振動と騒音も低減。様々な速度域でなめらかで伸びのある走りを追求。
さらにアイドリングストップ・システムも搭載し、停車時の余分な燃料消費、騒音、排出ガスも低減している。

主要装備と積載性
中央に反転液晶デジタルメーターを配置したメーターパネルは、各種インジケーターをバランスよく配置するなど視認性にこだわり、豊富な情報を分かりやすく表示。シャープな車体イメージとマッチしたデザインになっている。
それにバッテリー低下警告灯を新たに設定しており、エンジン始動時に規定のバッテリー電圧を下回った場合に点灯。バッテリー上がりを未然に認識することが出来る。
※PCX e:HEVには、アシスト用バッテリーのチャージ/アシストレベル、走行モード表示などを加えた専用メーターを装備。
エンジン始動やロック解除を便利にするスマートキーシステムも採用。他にも車両のウインカーを点滅させて、自車の位置を知らせるアンサーバック機能、イモビライザー(電子照合)機能も搭載。オーナーにとって安心出来る装備が充実しているのも嬉しい。

フロントのインナーボックスには、500㎖のペットボトルが入るスペース。旧モデルのシガーソケットから、最新のUSBタイプCソケットに変更されており使い勝手も向上。
ラゲッジボックスの容量は2ℓ増えて30ℓにアップ。底面の段差が少なくなったことにより、日常のさまざまな荷物を収納できる十分なスペース。荷物の出し入れに便利な、シートを開閉途中の位置で固定出来るストッパー機能を採用しており、利便性も大幅にアップしている。
走行性能とトラクションコントロール
エンジンを始動してみると、旧モデルと比較しても静粛性・振動の少なさは明らか。新型で初採用となったハンドルホルダーのラバーマウント化が功を奏しており、長時間運転する際にも気負わずに乗れるはず。
最高出力も12psと必要にして十分なパワーを備えており、発進時のスロットルの開け始めから60㎞までならストレスなく加速してくれる。低中回転域のトルク感もあり、ライダーの要求に対してレスポンスも問題なくストレスは皆無。
2021年モデルからエンジントルクを最適化して後輪スリップを抑制する、原付二種モデルでは初となるトラクションコントロールを採用しており、滑りやすい路面や雨天時の走行、加速時の安心感を高めている。実際にわざと大きくスロットルを開けて走行してみたが、瞬時に作動してタイヤが空転するのを抑制。通勤や通学でもライダーの心強い味方になってくれるはず。
フロントブレーキにABSを標準装備しているのも安心材料のひとつで、ハンドリングに関してもクセがなく走らせやすい。大きな違いとしてリヤタイヤが14インチから13インチに変更しているが、その分だけリアサスペンションのストローク量をアップしているので、小さな段差を乗り越えたりする時でも安心して走行可能。
燃費に関しても平均40km/Lをマークしており、ガソリンタンクの容量が8.1ℓと大きいので給油する回数も少なくて済む。そして給油口も鍵を使わず、スマートキーを携帯していればボタンひとつで開けられ、タンクリッド裏側には燃料キャップを固定出来る部分も追加。
日本で今一番売れているバイクでもあるPCXは、原付二種とはいえ侮れない性能・快適性の高さで値段以上の価値がある。各種保険や維持費の安さからも非常に経済的で、長距離ツーリングにも十分対応出来るスクーター。
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